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[poti-espresso’s diary」本や絵や趣味の日記

何者

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おはようございます。

今回は朝井リョウさんの作品「何者」を読了しましたので、紹介したいと思います。

 

 

直木賞受賞作で映画化もされた作品になります。

映画だけ昔観たのですがあまり覚えていないです。

原作読んだほうがわかりやすい感じだったことだけ覚えています。

 

朝井リョウさんの作品は「桐島、部活辞めるってよ」を最近読みました。

 

poti-espresso.hatenadiary.com

 

こちらも映像化していたにもかかわらず自分の理解力のなさで映画を理解することができなかったです。

朝井リョウさんの作品はたぶん自分は原作を読むのが一番理解が深まるのだと思います。

 

【あらすじ】

〈就活〉と〈SNS〉に“本当のこと”はあるのか?

 

就職活動を目前に控えた拓人は、光太郎、瑞月、理香、隆良と頻繁に集まるようになる。

だが、SNSや面接で交わす言葉の奥の本音や自意識が彼らの関係を次第に変えて……。

ラスト30ページ、物語はあなたに襲いかかる—。

 

直木賞受賞作!

 

こんな人におすすめ

  • 就職活動をしている
  • TwitterなどのSNSをしている
  • 人間観察をするのが好きだ
  • 人には言えない秘密を持っている

 

人には言えない秘密を持っている人って多いのではないでしょうか?

例えば、私なんかTwitterやってても会社の人には言えないし、相方にブログの存在も伝えていないです。

 

SNSともう一つの就活という、日本人ならば一度は経験する体験が重なり合い、ジワジワと物語が進んでいきます。

 

主人公の拓人はある日、シェアハウスをしている光太郎の元恋人である瑞月から上の階にある部屋の理香と隆良を紹介してもらいます。

 

理香は絵に描いたような意識高い系の女子で、隆良はかつて一緒に舞台をしていたギンに似ている印象を拓人は持ちます。

 

皆が就職活動中ということで、理香と隆良の部屋に集まり就職活動に対しての作戦を練ったり、コピー機を貸してもらったり食事会をしたり。

 

ずっと読んでいて思ったのが、登場人物の中で自分に似た人がいるということ。

誰かというと、私はほぼ全員でした。

 

その中でも一番私に似ていると思ったのが隆良。

なんていうか、クリエイターのまねごとをしている感じとか、人とはちょっと違うぞっていう行動をしてしまうところとか。

 

・・・痛い!!

 

この言葉だけでも自分でダメージを受けているのに、瑞月が隆良を糾弾するシーンがあるのですが、私の胸がえぐられました!

 

ここで胸がえぐられているのに、さらに追い打ちをかけてくるのが最後の理香の言葉!

あらすじでもある通り、最後の30ページは怒涛です。

「物語はあなたにも襲いかかる」とありますが、襲いかかってきますが、イラっとしたりするわけではなく、小説で伝えられるせいで不思議とスッと心に入ってくる言葉でした。

 

怒られるわけではなく、諭されるような気持になりめちゃくちゃ反省してしまいました。

思春期の人とかまだ就活をしたことない人にも読んでほしいです。

 

 

自分で自分を否定するのはやめようと思えた作品でした。

 

 

心に響いた言葉

P48 試験がつらいものだと言われる理由は、ふたつあるように思う。ひとつはもちろん、試験に落ち続けること。単純に、誰かから拒絶される体験を何度も繰り返すというのは、つらい。そしてもうひとつは、そんなにたいしたものではない自分を、たいしたもののように話し続けなければならないことだ。

 

ほんとうにそれ!心が折れそうになる作業を就職先が決まるまで続けなければいけない。

どんどん偽ることに嫌気がさしてくる。

けど、偽らないと採用されない。

まさにジレンマです。

 

 P203 「短く簡潔に自分を表現しなくちゃいけなくなったんだったら、そこに選ばれなかった言葉のほうが、圧倒的に多いわけだろ。だから、選ばれなかった言葉のほうがきっと、よっぽどその人のことを表してるんだと思う」

 

そういう風に考えたことがなかったから目から鱗でした。

確かに自分もTwitterをやっているけど、本当の本音は書かないようにしている。

そう思うと、就活とSNSって『偽りの自分』という意味では同じかもしれないなと考えさせられました。

朝井リョウさんがこの二つを題材にこの作品を書いたのが納得できるような気がします。

 

今回は朝井リョウさんの「何者」について紹介しました。いかがでしたでしょうか?

最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは!