おはようございます。
今回は早見和真さんの作品「ひゃくはち」を読了しましたので、紹介したいと思います。
この作品は早見和真さんのデビュー作だそうです。
デビュー作でこの濃密さに終始圧倒されました。
ただの野球の青春小説と侮るなかれ!
あらすじ
地方への転勤辞令が出た青野雅人は、恋人の佐知子から意外なことを打ち明けられた。
付き合い出すずっと前、高校生のときに二人は出会っていたという。
彼は、甲子園の常連・京浜高校の補欠野球部員だった。
記憶を巡るうちー野球漬けの毎日、試合の数々、楽しかった日々、いくつかの合コン、ある事件、そして決別。
封印したはずの過去が遡る。
青春スポーツ小説に新風を注いだ渾身のデビュー作。
(文庫裏より)
こんな人におすすめ
- 青春小説を読みたい
- 心が動かされる本が読みたい
- 野球について詳しい
野球について詳しい人は特に読んでいる最中熱くなれるのではないでしょうか。
野球についてはよく相方から話を聞いたりしてある程度ルールも知っているので私も楽しんで読むことが出来ました。
試合のシーンがわりとあるので熱が伝わってきます。
野球についてあまり知らない人は少し苦しく思うかもしれません。
それでも、頑張って最後まで読んでください!
本当に!最後まで読んで!!
おっとっと、失礼。興奮してしましました。
最後の最後は主人公の勇気ある行動と友情に心を震わされる物語となっています。
スポーツ小説でこんなにも心を動かされた作品は初めてかもしれません。
まさに「ひゃくはち」というタイトルが相応しい作品でした。
心に響いた言葉
P58
野球部を辞めたいと思っていた主人公が父からもらった手紙の一部です。
もうここで泣きそうになっている自分がいました(早いw)
長嶋茂雄はずっと長嶋茂雄を演じ続けていたという文章も良かったけど、こちらの言葉は最後まで効いた言葉でした。
P332
鬼気迫る言葉ですが、まさにその通りで。
自分もこれまで価値観を人に押し付けてこなかったか?と自問自答しました。
めちゃくちゃ押し付けてきた人間だなと、一人反省会をしたほど落ち込みました。
特に野球名門高校での寮のでの生活と考えると、価値観が狭くなっていくのは仕方がないようにも思えます。
それしか選択肢がないと、狭いコミュニティーでは思いがちですよね。
そこでこそ唯一の大人である監督はもっと考えてほしかった点でもあります。
主人公の良かった点は道標となる大人が二人いたことかなと感じました。
あとがき
一言では言い表せられない読了感。
自分の大事なものよりも人の大事なものを守れる主人公は誰よりも強かったです。
心がこんなにも震えるとは、終盤まで分かりませんでした。
ってことで、今回は早見和真さんの作品「ひゃくはち」でした。
いかがでしたでしょうか?
選書の参考になれたらうれしいです。
映画化もされているようです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それでは!
以下「ひゃくはち」のネタバレです。
気になった方は本作を読んでからぜひ読んでください。